当ブログで紹介している自動売買、インヴァスト証券のトライオート。
FXのリピート系運用として紹介しているのだが、そのETF版であるトライオートETFの魅力について解説していきたい。
トライオートETFとは?
トライオートETFとは、ETF(Exchange Traded Funds:上場投資信託)を自動売買することで利益を狙う自動売買。
ゼロサムと言われるFXと違って株式は長い目で継続的な上昇が期待できるので、長期運用ならば期待値は高い・・・!?
トライオートETFの過去の成績
上記は、トライオートの2017年1月~2018年7月までの成績上位TOP3。
ナスダック(いわゆるハイテク株)をはじめ、株式が軒並み伸びた時期とはいえ、年間にして30%~50%程度という非常に高いパフォーマンスを出している。
なお、詳しくは後述するがこの中だったら『ナスダック100_スリーカード』をおすすめする。
- トリプルは上昇相場に強い反面、下落時のリスクが高い。
- ライジングも上昇相場特化
- そのため、比較的リスクを抑えられる『ナスダック100_スリーカード』がベター
簡単に言うと、こんな理由。
FXとの根本的な違い
トライオートFXとトライオートETFの根本的な違いとして、扱っている商品の違いによる値動きの差がある。
FXは、ドルであれば100円~110円台を中心に回帰性がある(極端な円安・円高に傾いたら数年単位で戻ろうとする性質がある)という前提の下に取引されることが多い。
つまり、安値圏ではロング・高値圏ではショートの取引が好まれる。
一方で、トライオートETFで扱われるETFの原資産は株式が中心なので、長期的には上昇し続けるものという考えに基いて取引される。
つまり、基本的にはロングのみということだ。
これは過去20年間のドル円(USD/JPY)のチャート。
大きく動く時期はあれば、基本的には110円あたりを中心とした値動きを形成している。
一方、こちらは米株の代表的な指数である、S&P500の20年チャート。
伸び悩んでいる時期もあるが、長期的には右肩上がりの成績を見せている。
このように、FXとETFでは値動きの性質が全く異なることから、一言に自動売買とは言っても組むべき戦略が異なってくる。
具体的に言えば、FXであれば過去20年くらいの超広いレンジを全てカバーする計算で資金設定をする戦略があるが、ETFでこれをやるのは少しナンセンスである。
- 最大ドローダウンを見越した運用
- ロスカットである程度の損失を覚悟した運用
戦略としては、主に上記二つのどちらかが軸になるだろう。
これについては、トライオートETFの取引ロジックの中で解説する。
トライオートETFの取引ロジック
トライオートETFにおいては、売買のロジックが複数用意されている。
- スリーカード
- 追尾
- ライジング
これらについて詳しく解説していく。
バランス型でリスクにも強い:スリーカード
スリーカードの基本ロジックは以下の通り。
- 買って、一定幅上昇したら決済する
- そこから更に上昇した場合、その時点で改めて買い注文を入れる(1)
- または反落した場合、元のレートと同じ額で再度買い注文を入れる(2)
つまり、決済後に次のIFD注文を入れるようなイメージ。
揉み合いで拾っていくことを基本としつつ、大きな波にも乗ることでオールマイティに結果を残すスタイル。
長期運用であれば、最も合理的なロジックだと思われる。
ある程度のドローダウンを想定し、長期的に運用するならスリーカードである。
レンジ相場なら:追尾
追尾は、いわゆるシンプルなリピート系のロジック。
下がったら買い増して、上がったら決済。スリーカードのように条件分岐は行わない。
レンジでの揉み合いに強いロジックだと言える。
上昇相場なら:ライジング
ライジングは2018年6月に新しく追加されたロジックで、とにかく上昇相場を追いかける仕組み。
- 細かく決済して利益を積み上げる注文
- 大きな利幅を取って一気に稼ぐ注文
この二本を組み合わせてできており、上昇相場での利益を最大化するロジックになっている。
ダブルやトリプルと掛け合わせた時の爆発力は絶大。
ただしリスクも大きいハイリスクハイリターン型。
反転した時はロスカットされることを覚悟し、集中的に攻めるならライジング。
トライオートETFのロジックまとめ
- スリーカード:バランス型
- 追尾:レンジ狙い
- ライジング:上昇相場特化
基本的にはスリーカードを軸とし、上昇が期待できる時はライジングを噛ませるような運用が理想的と思われる。
相場が読むのが難しいならスリーカード一択。
トライオートETFの銘柄の選び方
トライオートETFには色々な銘柄がある。
- 世界の株をバランスよく買うMSCIワールド
- 米国の代表的な株で構成されたS&P500
- 米国の中小テクノロジー・ハイテク株のナスダック
- 日本の株、日経225
その他にも中国株、新興国株、エネルギー株、金融株、原油や金・・・などなど、選択肢は非常に多く、どれを選ぶか非常に悩ましいところ。
しかし乱暴に言ってしまえば、落ちる時はどれも軒並み落ちるので、そこまで悩む必要もないというのが個人的見解。
新興国や中国など、伸びそうなイメージはあるが残念ながら過去のパフォーマンスで言えば米国株に負けている。
とりあえずMSCIワールドやS&P500、ナスダック辺りから選んでおくのが無難だと言える。
より安定を求めるならMSCIワールド、ちょっと攻めたいならナスダックといったイメージ。
なお、ダブルやトリプルは本来の指数よりも2倍・3倍の値動きをするアグレッシブなETF。
ライジングで短期的な利益を狙うには向いているが、長期の運用にはリスクが高い。
トライオートETFの運用戦略まとめ
- 銘柄は『MSCIワールド・S&P500・ナスダック』辺り。
- 基本のロジックは『スリーカード』。ダブルやトリプルは避ける。
- 上昇を狙う時は、短期的にダブル・トリプルのライジングを織り交ぜる
基本的にはこの戦略が有力だと思われる。
ナスダックのスリーカードならば、1口約6万円で取引可能。
投資対象の分散としても、始めてみては如何?