この記事は2018年2月に、当時のサービス『MSV LIFE』について書かれたものです。
現在、同サービスは『ON COMPASS』に名称変更され、この記事の記載内容も現行と異なる場合がありますのでご了承ください。
巷で話題のロボアドバイザー!
長期の堅め運用として注目をしているのだが、年初にお伝えした通り、この1月より3社同時に稼働、どこが一番パフォーマンスを発揮するか比較してみることにした。
ロボアドバイザーとは?
会社によって微妙に違うが、ロボアドバイザーというのは投資対象の決定・買付・利益の再投資・リバランスまでを一貫して行ってくれるサービス。
※リバランス:投資対象の相場変動によるポートフォリオ比率の変化を修正すること。
資産額や年齢、投資経験、投資スタンスなどによってリスク許容度が設定され、これが高い程アグレッシブな運用が行われる。
アグレッシブといっても年間5~10%程度のパフォーマンス目標であり、FXをやってる人から見たら相当ディフェンシブに感じるのではないだろうか。
投資対象は国内外株式・債権・不動産(REIT)・コモディティ(商品)・通貨等々。当然ながら元本割れリスクがある。
また、実際の買付などは行わずにポートフォリオやおすすめ商品を提示するだけのアドバイス型というロボアドバイザーも存在する。
手数料が安い(無料のものが多い)のは魅力だが、手間を軽減できない・放置できない・買付時に迷いが生じるリスクありなどの理由から、当ブログでは参考程度にしか扱わない。
ロボアドバイザーのメリット
僕が個人的にメリットを感じる点としては、
・少額から広くポートフォリオを組める
・自分の知識がない分野にも分散できる
・一元管理できる
・ほったらかしでOK
・手数料も現実的
などが挙げられる。
少額から広くポートフォリオを組める
自力で株式・債権・不動産等々へ分散投資をしていこうと思うと、それぞれに最低額があり、バランスよく組むには結構な金額が必要になる。
更に積立などを考えた時、毎月1万円を5つの投資対象に分配するなんてのはなかり困難な話である。
ロボアドバイザーであれば、最低投資額が数万円~10万円程度、積立は1万円程~なので、少額でも広く分散できるというのは大きなメリットである。
100円で何品目も入ったサラダを作るのは難しいけど、10人で100円ずつ出し合って、出来たサラダを取り分ければバランスの取れたものが出来る。そんな感じ。
自分の知識がない分野にも分散できる
僕の投資知識はかなりFXに偏ったものである。
人によって得意分野というのは違うだろうが、ファンドマネージャーでもない個人のレベルで国内外の株式・債権・不動産等々を広くカバーしている人って中々いないのではないだろうか。
リスク分散として広く投資することは良いのだが、正直僕はやれと言われても何に投資すべきか分からない。
その点、明確な基準に基いて投資対象を選考してくれるのは魅力的だ。
一元管理できる、ほったからしでOK
上記申し上げたポートフォリオについて、少額かつ適正な分散投資が行えたとしよう。
その場合、高確率で投資対象のカテゴリ毎に別々の口座を使うことになるだろう。(株式・債券はA、不動産・REITはB社、コモディティはC社・・・など)
一度買って放置ならまだ良いが、積立や再投資・リバランスまで含めて考えるとその運用の手間はかなりのものになる。
これらを一元して一つの口座で管理できる、自動でやってくれるというのは利便性の面からも有難い。
手数料も現実的
ロボアドバイザーの運用コストは概ね手数料1%程度+経費率0.1~0.3%程度。
預け入れ資産に対し、合計1.0~1.3%程度のコストが掛かることになる。
100万円を運用したら、年間で1万円強がコストになる見込み。手運用と比べてもそれほど大きなものではないし、いわゆる大手証券会社のラップ口座に比べたらかなり安い。
※CMをやっている某社の実質コストは年間3%程度
メリットまとめ
少額・低コストで幅広い自動分散投資を行ってくれる。
目を見張るようなハイパフォーマンスを出すものではないが、安定運用の一環として組み込むのは多いにアリ。
三社を同時に運用する!
さて、今回ロボアドバイザーを使うにあたっては、WealthNavi・THEO・マネックス証券MSV LIFEの3つを同時に稼働、比較してみることにした。
条件を近づける為、リスク許容度はそれぞれ真ん中くらいで合わせよう・・・と思ったのだが、どの診断でもリスク許容度MAXみたいな結果が出た。
年齢なども関係あるのかもしれないが、思い当たるのは『株式が20%下落したらどうしますか?』みたいな質問に対し、『買い増し』を選択したことか。
診断し直しもできるのだが・・・元が5%~10%前後の目標パフォーマンスと、僕の感覚的にはかなりディフェンシブな運用に感じるので、いっそ全社リスク許容度MAXのアグレッシブ設定のまま貫き通すことにした。
※万人にこの設定をおすすめするものではない。念の為。
なお、運用資金はWealthNaviが最低10万円(期間限定)なので、これに合わせて全社10万円とした。
単純比較をする為、積立などは行わず一本勝負である。しばらく動かしてみて、一番良さそうなところで積立しようかな。
WelathNavi
預かり資産400憶円超、預かり資産・ユーザー数国内No.1のロボアドバイザー。(出典:日本投資顧問業協会、2017年9月)
1/1,000単位の端株取引によって、少額でもバランスの取れたポートフォリオを組むことができる。
通常の最低投資額は30万円だが、1月31日までの期間限定で10万円から運用可能。→2018年2月1日より常時10万円から運用可能に変更された。
公式に掲載されている1992年1月から2017年1月までのシミュレーションでは、年間平均リターン6.0%とのこと。(リスク許容度は中央の3、手数料控除後)
僕が診断した結果のポートフォリオはこんな感じ。(運用額300万円というのはデフォルト)
株式が80%を占めている。
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THEO
利用後の満足度90.2%というロボアドバイザー。(出典:THEO公式、2017年9月実施の第3回ユーザーアンケートより。有効回答数:2,396)
1万円という少額から運用を始められるのが特徴。僕のポートフォリオを見てみると、WealthNaviに比べ分散対象が多い印象。
公式に掲載されている2007年7月から2017年3月までのシミュレーションでは、年間平均リターン4.8%とのこと。(20代ユーザーを想定したポートフォリオ)
こちらがTHEOの診断によるポートフォリオ。
WealthNaviに比べ株式・不動産・実物資産が少なく、債権比率が高い印象。
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マネックス証券 MSV LIFE
WealthNavi、THEOと比べると知名度は少し下がるが、マネックス証券が提供するロボアドバイザー。
実際に運用を行うのはマネックス・セゾン・バンガード投資顧問株式会社(名を冠する三社の出資会社)であり、口座開設の為には一度マネックス証券の総合口座開設 → MSV LIFE口座開設と進む必要がある。
平均経費率まで含めたトータルコストを0.991%以下に抑えることを目標に掲げており、上記二社と比べるとコストが若干安いのが特徴。
また、3社中最小額の1,000円から運用可能。
なお、マネックス証券はマネックスアドバイザーというサービスも提供しているが、こちらはアドバイスに基いて自分で売買を行うアドバイザー型と言われるタイプである。今回の趣旨とは異なるのでこちらは除外。
こちらがMSV LIFEのポートフォリオ。
株式比率が70%。他2社の間くらいかな?といったところ。
結果は如何に!?
これら3社の運用実績については、毎月比較する形で見て行きたい。1,2年で実力差が分かるとは思えないが、どんな差が出るかは興味深いところである。
また、各社の詳細なスペックについてもまとめる予定。
長い目で見た資産形成、一部をロボアドバイザーに委ねてみては?