リピート系注文各社の機能・特徴の比較。
第四回は最強低コストリピート?マネーパートナーズ『連続予約注文』。
※別記事『マネーパートナーズ『連続予約注文』特徴&設定方法まとめ。』と統合しました。
概論・チェックポイントについては以下の記事をご参照。
何が基準?リピート系注文における証券会社選び、5つのポイント!
パートナーズFX(PFX)とパートナーズFX nanoについて
マネーパートナーズの取引コースにはパートナーズFX(以下、PFX)とパートナーズFX nano(以下、nano)があり、主な特徴は以下の通り。
PFX:1万通貨単位、スプレッド狭め
nano:100通貨単位、スプレッドやや広め
1万通貨単位運用ができる資金力があるならばPFXが有利だが、現実的にはnanoを使っていくことになるだろう。
その他の違いは以下の通り。
取扱通貨ペア
連続予約注文はあくまで発注方法の一つなので、通貨ペアなどはマネーパートナーズのそれに準拠する。
取扱は以下の20ペア(nanoは18ペア)。このブログで紹介してきた中ではインヴァスト証券のトライオートに次ぐ充実度だ。
米ドル/円(USD/JPY)
ユーロ/円(EUR/JPY)
豪ドル/円(AUD/JPY)
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
ポンド/円(GBP/JPY)
NZドル/円(NZD/JPY)
トルコリラ/円(TRY/JPY)
南アフリカランド/円(ZAR/JPY)
メキシコペソ/円(MXN/JPY)
スイスフラン/円(CHF/JPY)
カナダドル/円(CAD/JPY)
ポンド/米ドル(GBP/USD)
豪ドル/米ドル(AUD/USD)
香港ドル/円(HKD/JPY) ※
シンガポールドル/円(SGD/JPY) ※
ユーロ/豪ドル(EUR/AUD)
ユーロ/ポンド(EUR/GBP)
豪ドル/NZドル(AUD/NZD)
ポンド/豪ドル(GBP/AUD)
NZドル/米ドル(NZD/USD)
HDK/JPY、SGD/JPY(※の2つ)はPFXのみ扱いなので1万通貨以上、ユーロ/豪ドル以下5ペア(グレー文字)はスプレッド原則固定ではないため実質13ペアの中から選択することになるだろう。
とは言え何度も申し上げている通り、リピート運用においてはメジャーペアが好ましいので、このラインナップで困ることはないだろう。
注文コスト
これはマネーパートナーズの最大の魅力。手数料なし、しかもスプレッドが通常のFXレベル。
※-表記は原則固定でないもの。
なんとドル円なら0.3pipsのスプレッドコストのみでリピート注文が出来てしまう。これは驚異的。まじで。
後述する管理の手間はあるのだが、それを差し引いても圧倒的なアドバンテージである。。
注文の自由度
ここも申し分なく、基本的には一本一本の注文の集合体である為、自由に変更できると思って問題ない。
例によって以下のような注文をした想定で述べる。(この点に関しては、ほぼトライオートと同じ勝手なのでコピペである。)
通貨ペア:ドル円(USD/JPY)
売買の別:買い
注文幅:100pips
利食い幅:100pips
注文レンジ:100円~120円(21本)
注文の取り消し
「レンジを広く設定しすぎた・・・」「狭く注文を入れ過ぎた・・・」
そんな時は1本単位で注文を取り消すことが出来る。
よって、注文を100円~115円に変更することも出来るし、1本おきに取り消して注文幅を2円に変更することも可能。
注文を取り消しても、約定したポジションは残る(決済注文も残る)ため、そのままにすることも出来るし、手動でポジションを取り消すことも可能。
注文の追加
「レンジ設定が狭かった・・・」「注文幅広すぎた・・・」
そんなときは95円~99円に5本の注文を追加してレンジ幅を95円~115円に変更することも出来るし、100.50円~119.50円に1円間隔20本の注文を入れることで注文間隔を0.50円に変更することも出来る。
100pips幅→30pips幅に変更したい場合などは、先述の通り注文を取り消してもポジションは残るので、全部取り消した後で30pips幅で注文を入れなおすことなども可能。
利食い幅の変更
「大きく値幅を取りたいから、利食いを200pipsにしたい」
そんな時も注文を一本単位で修正することが出来る。
あまりメリットはないが、「100円台は200pips利食い、110円台は100pips利食い」ということも技術的には可能。
約定済みのポジションに対しても変更を加えることが出来る。
損切りについて
連続予約注文の中身はOCO注文の集合体である為、一本一本に損切りを設定することが可能。
手間ではあるが、それぞれ指定することで全てが同じレートで損切りされるように指定することも可能。(110円ポジションの損切りは-1,000pips、109円ポジションは-900pips・・・など。)
独自機能、というか?
100通貨単位の取引が可能
冒頭申し上げた通り、マネーパートナーズの口座にはパートナーズFXとパートナーズFX nanoの二種類があり、nanoについては100通貨単位での取引が可能である。
想定レンジを広くすると1,000通貨単位でも数十万円~百万円超の資金が必要になるリピート系注文においては非常に大きな意味がある。
他の会社に比べ1/10の資金からスタートすることができ、通貨を分散するもよし、小刻みに増資して複利の恩恵を受けるもよし。
『連続予約注文』の詳細
基本構造のおさらい
連続予約注文の基本構造はIFD(またはIFO)が新規約定もしくは利食いしたら次の注文を発注するというもの。
次の注文の新規指値を変えて指定することも出来るので、買い上がり、買い下がりなども出来る。この辺りはトライオートのフォロー・カウンターの構造と似ている。
インヴァスト証券『トライオート』。その特徴とリピート設定方法。
トラリピ的なリピート注文においては新規指値を変える必要はないだろう。
また、要はIFD(IFO)注文の集合体である為、注文変更の自由度も非常に高い。基本的な変更は大概できると思って良いだろう。
発注の流れ
こちらはクイック発注ボード右上部分。
上から通貨ペア、数量と来て三段目に注文種類を選ぶ箇所があるので連続予約を選択する。
指値、利食い、必要に応じて損切りを指定したら左下の続けて注文を入力するを選択。なお30/50pipsはワンクリック設定可。
2回目以降を入力する際には連続条件を指定する。
前注文の新規約定時を選択すると、1個目の注文の決済に関わらずポジションを建てる。つまり同時にポジションを保有する可能性あり。
前注文の利食い約定時を選択すると、前注文が決済されない限り次の新規注文は出ない。トラリピ的な設定をしたい場合はこちらになる。
後は続けて注文を入力するボタンをポチポチ繰り返し押せば同じ注文が入るので、最後の20回目に連続予約を完了し発注するを押下。
そうするとこんな感じで100円指値の注文は完成。
あとは指定したい本数分だけこの作業を繰り返す。100円~120円を想定レンジとしたいなら、21回繰り返すことになる。
ただし逆指値は出来ない
この連続予約注文の欠点として、指値でしか注文が入れられないことがある。
つまり現在値より高値への買い注文・安値への売り注文は入れられない。
この問題の解決策としては、逆指値方向は一先ずIF-OCOを入れておき、そのレートを超えたら連続予約注文に切り替えるという方法がある。
最初の発注時点では作業が完了せず、想定するレンジの上限(下限)に行くまではメンテの手間がある、というのが最大のデメリット。
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IF-OCOはクイック発注ボードからは不可
先述の通り、連続予約注文はブラウザのクイック発注ボードから発注する。しかし、クイック発注ボードではIF-OCOができない。
その為、連続予約注文はクイック発注ボードから、IF-OCOは旧WEB管理画面から発注を出す必要がある。
この切り替えもまた一つのデメリット。
連続回数は最大20回
さてこの連続注文、無限に繰り返される訳ではなく最大で20回のリピートである。(全体でのリピート回数ではなく、一本単位。100円なら100円の発注が20回まで。101円の発注とは別カウント。)
その為適切に運用するには21回目を迎える前に注文を入れ直す手間が必要になる。
それ自体はさして大きな影響ではないが、そこでまた逆指値出来ない問題が発生する為に、運用する上では常に管理が付きまとう。
とは言え土日もさしてメンテが長い訳ではないし、平日も管理が出来ない訳ではない。(土曜NYクローズ直後及び日曜02:00~08:00がメンテ)
コストを取るか、手間を取るかという問題。
まとめ
連続予約注文は一度の注文で最大20連続と上限あり
逆指値が不可な為、こまめなメンテが必要
ドル円0.3pipsの低コストは圧巻
OCOの集合体なので、注文自由度も高い
100通貨単位取引が可能なので少額でも運用可能
手間は掛かるが驚異的なスペックである。ものぐささんには向かないが、マメに管理できるならば最強スペックとなり得る。
しかも口座開設すれば、全員に無条件で1,000円のキャッシュバックがある。※FXnano。口座開設翌月末までノートレードだと取り消される。
口座開設するしかないでしょ、これ。