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2016年最優秀ストラテジー、MultiAgent(GBP/JPY)とは何者なのか。

シストレ24における、2016年最優秀ストラテジー『MultiAgent(GBP/JPY)』

2016年の年間収益率が450%超とかいうブッ飛んだパフォーマンスを発揮するストラテジーなのだが、2017年1月から2月にかけて僕のフルオートにおいては全く揮わない結果であった。

一体コイツの力とは何なのか。癖はあるのか。あまりにも気になったのでその挙動を分析してみることにした。

 

そもそもシストレ24って何?とかはこちら。

寝てても年間収益率120%のシストレ24フルオートが凄い

概要と前提

上記がMultiAgent(GBP/JPY)の成績表。(2016年末時点のものがあれば良かったのだが、2017年2月11日時点のもの。)

特徴としては、勝率は40%強ながら、平均利益が平均損失の約2倍という損小利大型で、年間530回、週に10回程度の取引をする。(同時に最大4ポジション保有するので、実質2,3回転)

そして何よりも年間収益率が400%超と言う点だ。(シストレ24の収益率は、そのストラテジーの最大ドローダウン等を考慮して算出される『推奨証拠金』に基いて計算される。)

分析にあたっての前提

・分析はシストレ24の取引画面からダウンロード出来るcsvに基いて行う。

・特に明示しない限り、期間の範囲は『そのポジションのクローズ日時』をもって行う。

・分析対象は2016年1月1日から12月31日。(に、クローズした取引)

 

体感的特性

フルオートでの運用において、4週間その様子を眺めていて感じた特徴は

利確は220~250pips、損切りは120~140pipsでほぼブレない。時間軸等はあまり関係ない。

損切りするとドテンする

・決済したら次の新規を建て、ほぼ常時ポジションを保有している。

といったところ。正直に言って、意外にシンプルというか、よくも悪くも分かりやすい挙動をする。

これらの感覚が正しいのかも含めて見ていきたい。

 

利確・損切り幅

まずは上記一点目、利確と損切りの幅について。

ストラテジーによってそれぞれルールがあって、決済のタイミングというのはマチマチである。(新規もだが)

例えば同じストラテジーでも、100pips利確することもあれば5pipsくらいですぐに利確することもある。(反転のシグナルを読み取ったのだろうか。)

しかしMultiAgentは、特に決済については非常に分かりやすい。250pips弱で利確、120pips強で損切り。他の要素はほぼ無いように感じる。

以下は2016年における全544取引の損益(pips)散布図である。縦軸が損益(pips)。

 

こんな分かりやすい散布図中々ない。

例外的位置にあるのは、544分の20、4%弱だ。

ちなみに横は時間軸なのだが、同時期に極端な異常値が4つある。元のデータを見ると10月7日、ポンド暴落があった日だ。

どうやら他の例外も日付などを見ると相場急変時の滑りなどが主な要因のようで、利確と損切りはほぼ固定されていると考えて問題ないだろう。

 

損切りドテンについて

次に、損切り時のドテンについて。

これは2017年1月30日~2月3日週の実績記事が特に顕著だが、損切りをするとほぼ決まってドテンをする。そして頻繁に往復ビンタを食らう

この確認の為、全544取引のうち同時に保有していたポジションを一つのとして、群単位でどのようになっているか見てみた。

その結果、ポジション数に関わらずほぼ例外なく『利確したら同じ方向にポジションを建て、損切りしたらドテンする』ということが徹底されていた。

この為、ほぼ常時ポジションを保有していることにも繋がった。

※毎回決まって同時に4ポジション新規建てしてくれる訳ではないし、段階的に建てたポジションが段階的にドテンする場合などもあり入り組んでいるものは半ば感覚的に分けたので、若干の誤差があるかと思われる

数少ない例外は、若干タイミングをズラして建てたポジション群のうちの一部が損切りされた後、急転して残りの一部が利確される、もしくはその逆など。

 

ボラティリティとの関係について

上記特性によって、一方的に相場が動いた場合や、大きな幅で上下した場合には大きな利益を積み重ねられる。

例えば140円ロング→142.5円利確、再ロング→145円再び利確、といった具合。反転しても、動きが大きければ折り返しに係る損切りコストは余裕でペイできるので問題ない。

一方で、利確幅+折り返す為の損切り幅に満たないレンジ(概ね4円以内程度か)で往復すると、利確できず損切り往復ビンタを食らい続けることになる。

よって、ボラティリティ(値動き)が大きい時期は利益を挙げられるが、狭いレンジでの値動きは詰むということだ。

以下に、2016年各月ごとの成績とその月のポンド円の値幅(高値-安値)をまとめた。(値幅はinvesting.com調べ。)

 

さて、どうだ。概ね関係がありそうな例外も多いような。(値幅だけで動き方は読めないので当然だが。)

しかし、その月の通算損益と値幅の相関係数は0.718。まあまあ強めの相関があると言えるのではないか。

 

散布図に表すとプラスの月は特に顕著で、プラス月に絞った相関係数は何と0.878であった。(縦軸がその月の値幅、横軸が損益。サンプルが少ないのでアレだが。)

相関係数-Wikipedia

 

まとめ

MultiAgent(GBP/JPY)の概ねの挙動は

・利確したら同じ方向に、損切りしたらドテン。

・利確250pips弱、損切り120pips強

・段階的にポジションを持つルールは未解明

と、やっぱり思いのほか単純なものであった。これで年間400%超叩き出すんだから逆に凄い。

ボラの大きなGBP/JPYだからできる芸当か。

 

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